ピリッとした味わいが魅力の割山椒(実)。
山椒といえば、やきとりやうなぎのかば焼きにかかっているイメージですが、いろいろな料理に使われてきた日本の伝統的な調味料です。
赤っぽく完熟した実は秋を迎えるころには硬くなり、皮がはじけます。「粉山椒」は、この果皮を乾燥させてすりつぶし、粉末状にしたものです。鰻のかば焼の臭い消しや、麻婆豆腐や鶏や豚といった肉料理の下味づけにも使えるなど、用途は多岐に渡ります。漢方薬の原料としても古くから使われてきました。

ご自宅で“格別”な粉山椒をつくってみませんか?
粉山椒の特徴といえば、ピリッと刺激的な辛みと鼻に抜けるような爽やかな香り。さらに、挽きたての粉山椒は、香り・辛味とも市販品に比べ風味の強い香辛料に仕上がります。
①届いた割山椒の果皮が弾け、中の黒い実が見えるまで風通しの良い日陰で乾燥(10日前後)。中間でかき混ぜ、均等に乾燥。
②大変な作業ですが、枝と種子を全部取り除いてください。
③使用分をコーヒーミルやスパイスミルで粉砕。粉山椒の出来上がり。
※粉山椒の香りと辛味は日が経つにつれ、薄くなってしまいますので、粉砕した粉山椒は、なるべく早く使い切るようにしてください。

花椒（ホアジャオ）との違い
花山椒と間違えられたり混同される「花椒（ホアジャオ）」。実は異なる植物で、「花椒」は華北山椒（カホクザンショウ）の熟した実を乾燥させ、その果皮を使用する薬味です。別名「四川山椒」・「中国山椒」とも呼ばれ、中国産の薬味で四川料理によく使われています。
対して和山椒は熟す前の果皮を粉末にして作られているため、さわやかな香りが特徴で、花椒のしびれるような辛味に比べると辛味がマイルドです。

乾燥すると、約半分～1/3程の重量。内果皮(手前)は30%程度です。

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